日本臨床外科医学会雑誌
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腹腔内異物除去手術に3次元CT画像が有用であった1例
古川 聡吉見 富洋小泉 澄彦石塚 恒夫菱川 修司朝戸 裕二太田 岳洋小野 久之雨宮 隆太長谷川 博松枝 清小林 尚志
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キーワード: 3次元画像, 腹腔内異物
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1994 年 55 巻 5 号 p. 1309-1312

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抄録

脳室-腹腔短絡術 (V-Pシャント)を施行後に腹腔内へ迷入したV-Pシャントカテーテルが腹痛の原因と考えられ,その除去に際し3次元CT (3D-CT) 画像が有用であった1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
症例は59歳男性. 1989年2月V-Pシャント術を施行した. 1991年3月カテーテル機能不全に対してシャソト再建術施行. 1992年5月腹痛が出現した.腹腔内へ迷入した古いV-Pシャントカテーテルが腹痛の原因と考えられた.
3D-CTにより腹腔内でのカテーテルの走行,腹壁よりカテーテルへの最短到達経路が容易にわかるような3次元画像が得られた.術前にシミュレーション外科を実施した後,小さい皮切でカテーテルを除去し得た.

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