日本臨床外科医学会雑誌
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S状結腸憩室穿孔性膿瘍を合併した腹部大動脈瘤の1例
菅原 寧彦, 高木 淳彦, 佐藤 紀, 宮田 哲郎, 高山 豊, 橋本 雅司, 豊田 宏之, 木村 秀生
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1995 年 56 巻 2 号 p. 313-317

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抄録
症例は64歳男性. 1993年5月頃より排便困難,体重減少あり. 6月4日他院に入院しS状結腸憩室穿孔による腹腔内膿瘍と診断され4カ月間の保存的治療を受けた.この間に腹部大動脈瘤の合併を診断され,手術目的に当院に転院した.膿瘍は縮小限局しており全身状態も安定していた為, 11月29日横径6.5cmの腹部大動脈瘤に対し動脈瘤切開,人工血管移植術を行った.憩室は術野と隔絶していた.第10病日膿瘍腔が増大し,高熱を発したので,膿瘍腔切開,誘導術を行い解熱した.しかし第45病日,膿瘍腔が膀胱と交通した為,横行結腸に一時的人工肛門を造設した.膿瘍腔の縮小を待ち, 1994年3月23日瘻孔切除術を行った.瘻孔は皮膚,膀胱, S状結腸と交通しており,膀胱の一部とS状結腸を合併切除し軽快した.本症例は,膿瘍が内科的治療で炎症が不活性化したと判断し人工血管移植術を行うも,後に膀胱結腸瘻を形成するという特異な経過をとった.
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