名古屋市立大学第2外科
新居外科
1995 年 56 巻 4 号 p. 851-855
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開腹術後6年目に膵膿胞を指摘され来院,膵膿胞性疾患との鑑別のため諸検査を施行し,術後の遺残ガーゼによるいわゆる異物性肉芽腫と診断し手術を施行した1例を報告する.腹部単純写真では楕円型の均一な腫瘤を認めたが,ERCPでは膵管に異常は認めなかった.血管造影で,腫瘤の原発臓器が同定できなかったこと,また超音波検査で特徴的な高輝度線状エコーが認められたことが特に診断に有用であった.開腹手術の既往のある場合には,本症も念頭にいれ鑑別することにより診断可能であると考えられた.
日本臨床外科学会雑誌
日本臨床外科医会雑誌
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