日本臨床外科医学会雑誌
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胸腔鏡下に切除しえた胸壁神経鞘腫の1例
森田 克彦矢野 一麿衛藤 隆一岡崎 好夫森田 純二
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1997 年 58 巻 11 号 p. 2534-2537

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抄録

症例は60歳男性である. 1992年12月検診の胸部レントゲン写真で右上肺野に直径3cmの腫瘤性病変を指摘され,その後1年間経過観察されるも変化なく,画像所見とその経過より良性中皮腫あるいは神経原性腫瘍が疑われた.本人の希望があり胸腔鏡下に切除した.術中所見は大きさが3×3cm,硬度軟,表面平滑な腫瘤が第4肋間壁側胸膜下に存在し,鏡視下に容易に摘出可能であった.病理組織診断はAntoni A type優位なschwannomaであった.神経鞘腫は胸腔鏡下手術の良い適応と思われた.

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