日本臨床外科医学会雑誌
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膵悪性リンパ腫の1例
中崎 隆行飛永 晃二武冨 勝郎君野 孝二仲宗根 朝紀山下 秀樹岸川 正大
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1997 年 58 巻 2 号 p. 448-452

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抄録

今回,われわれは極めて稀とされている膵悪性リンパ腫の1例を経験したので文献的考察を加え報告する.症例は68歳男性で閉塞性黄疸にて入院した.腹部CTと超音波検査にて膵頭部の充実性の腫瘤と胆嚢の腫大と肝内胆管の拡張を認めた.経皮経肝ドレナージを行い,造影にて下部胆管の全周性の狭窄がみられた.膵癌の診断にて手術を施行した.腫瘍は膵頭体部に存在し膵全摘術を行った.腫瘍は6.0×4.0×2.5cmで病理所見および免疫組織学的検索にてdiffuse large cell type (T cell), Ki-1リンパ腫と診断した.

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