日本臨床外科学会雑誌
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多彩な組織像を伴った骨・軟骨化生乳癌の1例
斉藤 正信高田 譲二三澤 一仁真鍋 邦彦秦 温信佐野 文男
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1998 年 59 巻 9 号 p. 2258-2262

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抄録

われわれは極めて稀な多彩な組織像を伴った骨・軟骨化生乳癌の1例を経験したので報告する.症例は55歳女性・左乳房の陥凹を主訴に当院を受診した.触診,マンモグラフィー,超音波と吸引細胞診で乳癌と診断した.腫瘍はC, D, E領域にあり3.9×3.7cm, T2a, N0, M0, Stage IIであったため,非定型的乳房切断術を施行した.病理組織学的検索にて腫瘍は骨・軟骨化生,アポクリン化生,紡錘細胞の浸潤と多彩な組織像を伴う浸潤性乳癌例でt2, n0, m0,stage Iと診断された.術後1年を経過するが再発を認めていない.

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