日本臨床外科学会雑誌
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外傷性腸間膜損傷術後遅発性血腫により生じた十二指腸通過障害の1例
新川 弘樹藤田 尚久井上 孝志仲 秀司安原 洋和田 信昭
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1999 年 60 巻 11 号 p. 2884-2887

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抄録
症例は61歳,男性.乗用車同士の衝突事故をおこし,他院より紹介受診した. CTで腹腔内液体貯留を認め,緊急手術を施行,腸間膜出血に対し縫合止血を施行した.術後5日目より経口摂取を開始したが,術後10日目より嘔吐が始まり,経鼻胃管による持続吸引を開始,上部消化管造影で十二指腸水平部の通過障害を認め, CTで同部腹側に5cm大の血腫を確認した.胃管持続吸引,高カロリー輸液を30日間継続したところ.血腫は3cm大まで縮小し,その結果通過障害は改善,術後55日目に退院した.
血腫による十二指腸狭窄は最近では保存的治療が主流で,高カロリー輸液を行い,1カ月程度でも保存的治療が可能と考えられた.
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