日本臨床外科学会雑誌
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検診にて発見されたBarrett食道に発生した表在癌の1例
高橋 祐長谷川 洋小木曽 清二塩見 正哉籾山 正人雨宮 剛
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キーワード: Barrett食道, 食道腺癌, 検診
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1999 年 60 巻 7 号 p. 1820-1823

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抄録
Barrett食道に発生した食道表在腺癌の1例を経験したので報告する.症例は47歳女性.検診の内視鏡検査にてBarrett食道を指摘され当院紹介された.逆流症状はまったく存在しなかった.内視鏡検査では門歯より35cmから胃噴門部にかけて全周性に,ルゴール不染のBarrett上皮が連続し, 37cmの部位に径2cmの陥凹性病変を認めた.食道造影ではIm領域に粘膜不整像を認めたが,食道裂孔ヘルニアは認めなかった. Barrett食道腺癌の診断で右開胸開腹,食道亜全摘術を施行した.病理組織検査では高分化型腺癌,深達度mの早期癌で, Barrett食道より発生したものと診断された.
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