日本臨床外科学会雑誌
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胃嚢胞性リンパ管腫の1例
三浦 源太村上 信一柴田 智隆嶋岡 徹山口 方規藤島 宣彦
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2000 年 61 巻 5 号 p. 1194-1198

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抄録

症例は65歳,男性.健診後の精査で胃前庭部小彎に直径2cmの粘膜下腫瘍を指摘された.半年後に施行した胃内視鏡検査で腫瘍直径が3cmと増大したため,超音波内視鏡検査(以下EUS),腹部computed tomography(以下, CT)検査等の後,胃粘膜下嚢胞性腫瘍の診断で幽門側胃切除術を行った.切除標本では,腫瘍は5.0×4.2×1.5cmの多房性嚢胞であり,胃嚢胞性リンパ管腫の病理組織学的診断を得た.
胃嚢胞性リンパ管腫は比較的稀な疾患であり,本邦報告例69例に本症例を含めて文献的考察を加えた.

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