日本臨床外科学会雑誌
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不明熱精査中に発見された脾臓原発悪性リンパ腫の1例
金沢 景繁徳原 太豪猪井 治水上野 正勝金子 雅宏木下 博明
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2000 年 61 巻 5 号 p. 1279-1282

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抄録

症例は68歳,女性.平成10年6月頃より不明熱にて他院にて精査中, 7月7日より38°Cの熱発が持続,腹痛もみられるようになり, 7月14日当院紹介入院となる.腹部CT像上,脾腫瘍がみられたため, 7月21日,脾摘出術施行,肉眼上,脾臓に充実性の腫瘍がみられ,病理組織学的にび慢性中細胞型,悪性リンパ腫と診断された.術後補助化学療法を施行した後退院した.術約1年後に右腋窩リンパ節転移が認められたが,局所切除ならび化学療法施行により軽快した.脾原発性悪性腫瘍は極めて稀な疾患であるが,予後不良であり,脾臓に腫瘍性病変が認められた際には,積極的な外科治療ならびに補助化学痛法が重要であると考えられた.

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