日本臨床外科学会雑誌
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新生児および1歳児の腸間膜裂孔ヘルニアの治療経験
金田 聡内山 昌則八木 実飯沼 泰史大滝 雅博山崎 哲
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2002 年 63 巻 2 号 p. 474-479

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抄録
小児の腸間膜裂孔ヘルニアによる絞扼性イレウスの2例を経験したので報告する.
【症例1】生後3日男児.嘔吐,腹部膨満にて来院.イレウスの診断にて緊急手術を施行したところ, Bauhin弁より60cmから85cmの小腸腸間膜が欠損,そこに肛門側の回腸が嵌入していた.血行障害は軽度で腸切除は行わなかった.
【症例2】 1歳9カ月女児.嘔吐,不機嫌にて来院.貧血,アシドーシスを認め,絞扼性イレウスの診断にて,緊急手術を施行. Bauhin弁から19cmの回腸腸間膜に裂孔を認め,そこに回腸が嵌入し捻転をおこしていた.血行障害部回腸1mを切除した.
本邦の新生児腸間膜裂孔ヘルニアの報告例は自験例を含み22例あったが,そのうち術前診断がついた症例は1例のみである.本症の術前診断は難しいが,絞扼性イレウスの可能性が疑われた時点ですみやかに手術を行う事が重要と考えられた.
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