日本臨床外科学会雑誌
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腸骨・大腿・遠位後脛骨動脈間バイパスを行った重症虚血肢の1例
山口 敏之横川 雅康安藤 豪隆佐近 雅広小松 信男橋本 晋一
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2003 年 64 巻 6 号 p. 1507-1510

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抄録

症例は81歳,男性.右下腿の難治性潰瘍と疼痛のため当院へ紹介され,車椅子で入院となった.足関節上腕血圧比(ABI)は右0.3,左1.0,右足外顆に径3cm大の感染を伴う潰瘍を認め右下腿の疼痛のため経静脈的鎮痛剤を必要とした.血管造影では右外腸骨,浅大腿動脈,膝窩動脈が閉塞しており下腿では後脛骨動脈のみが造影された.全身麻酔下に腸骨・大腿・遠位後脛骨動脈間バイパス術を施行した.術直後から安静時痛は消失し,術後2週間で自力歩行可能となり,術後6カ月で下腿の潰瘍も治癒した.

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