抄録
症例は1985年6月,59歳時,全身のリンパ節腫大と高カルシウム血症をきたし,左鼠径リンパ節生検でびまん性大細胞型リンパ腫と診断され,CHOP療法により完全寛解(CR)となった。その後は無治療で経過観察されていたが,1992年1月,左腋窩,左鎖骨上窩のリンパ節腫大と脾腫が出現し,左腋窩リンパ節生検の結果,濾胞性中細胞型リンパ腫と診断された。その後腫瘤は自然退縮し,緩慢な経過を呈している。中ないし高悪性度リンパ腫のCR後に低悪性度リンパ腫が出現したとの報告はまれであるが,本症例のように長期CR後に再発を疑わせるリンパ節腫大を認めた場合には組織型の再確認が重要と考えられた。