臨床血液
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臨床研究
シクロスポリンの重症再生不良性貧血および赤芽球癆に対する有効性の検討
—多施設共同臨床試験成績—
北村 聖浦部 晶夫野村 武夫溝口 秀昭高久 史麿
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ジャーナル 認証あり

1995 年 36 巻 3 号 p. 175-184

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抄録

重症の再生不良性貧血および赤芽球癆患者を対象としてprospectiveにシクロスポリンの有効性を検討した。原則としてシクロスポリンは6 mg/kg/日として16週間投与した。再生不良性貧血に対する有効性はpartial response以上のものが,投与8週後で13.8%, 16週後で28.0%であった。また,重症度も改善し,投与前全例が重症であったが,投与16週後には中等症が47.8%, 軽症が21.7%であった。Good response例では赤血球輸血,血小板輸血量の減少をも認めた。一方,赤芽球癆患者に対する有効性は投与16週後で有効が60%であった。副作用の発現は44.4%の症例にみられ,主なものは多毛であった。また29.6%の症例で血清クレアチニン値の上昇を認めた。以上のことから,重症再生不良性貧血および赤芽球癆に対してシクロスポリンが有効であることが認められた。

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© 1995 一般社団法人 日本血液学会
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