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臨床血液
Vol. 54 (2013) No. 2 p. 214-218

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http://doi.org/10.11406/rinketsu.54.214

症例報告

45歳女性。急性骨髄性白血病と診断され,第一寛解期においてHLA一致同胞(女性,輸血歴なし,2妊2産)より同種末梢血幹細胞移植を施行した。移植後18日目に生着し,骨髄キメリズム解析にて完全キメラを確認したが,生着後より血小板輸血不応となった。移植前及び生着直前である移植後15日目には抗HLA抗体は陰性であったが,24日目には抗HLA抗体が陽性化していた。ドナーの抗HLA抗体の有無を検索したところ陽性であり,その特異性はレシピエントにみられたものとほぼ一致していた。ドナーは妊娠を契機に抗HLA抗体を産生していたと考えられ,生着後にドナー形質細胞がレシピエント内で抗体を産生した可能性が示唆された。移植後の血小板輸血不応に際し,特にドナーが経産婦である場合は,その原因としてドナー由来HLA抗体の存在を考慮すべきであり,可能であればドナー自身の抗体の有無について確認すべきである。

Copyright © 2013 一般社団法人 日本血液学会

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