臨床血液
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51 (EL-51)
先天性血小板減少症・異常症
笹原 洋二
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2021 年 62 巻 8 号 p. 1319-1326

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抄録

先天性血小板減少症・異常症は,造血幹細胞から巨核球への分化および血小板産生において重要な役割をもつ遺伝子群の異常によって発症し,血小板産生能低下を主病態とする多様な疾患群である。臨床的には血小板破壊亢進を主病態とする免疫性血小板減少性紫斑病との鑑別診断に重要な疾患群であり,一部の症例で血液悪性腫瘍へ転化するため適切な診断と長期的フォローアップが重要となる。その原因遺伝子群はこれまで56遺伝子が既知遺伝子として報告されており,国内でも既知原因遺伝子パネル検査とエクソーム解析による網羅的遺伝子変異検索が可能となっている。本稿では,先天性血小板減少症・異常症の概要,血小板サイズ(小型,正常大,大型および巨大血小板)に従い分類した疾患リスト,各代表的疾患の概説,診断コンサルト先,既知原因遺伝子群,治療方針と長期フォローアップについて概説する。

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© 2021 一般社団法人 日本血液学会
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