臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
ISSN-L : 0485-1439
症例報告
Salazosulfapyridine中止を契機に消退したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫
吉永 則良岡 諭浅越 康助
著者情報
ジャーナル 認証あり

2022 年 63 巻 2 号 p. 99-103

詳細
抄録

症例は81歳男性。3年前より関節リウマチに対しsalazosulfapyridine(SASP)を内服していた。2020年に両肺野に浸潤影を認め,CTガイド下針生検でびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の診断を得た。抗がん剤使用の同意を得られずother iatrogenic immunodeficiency-associated Lymphoproloferative Disorders(OIIA-LPDs)としてSASPを中止することとした。SASP中止を契機に両肺野の浸潤影は消退し,可溶性IL-2受容体は正常値となった。SASP中止により消退したDLBCLは報告がなく,極めてまれな症例を経験したので報告する。

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本血液学会
前の記事 次の記事
feedback
Top