臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
ISSN-L : 0485-1439
症例報告
COVID-19を契機に溶血発作を呈した非典型溶血性尿毒症症候群
鈴木 和貴永春 圭規蜂矢 健介西村 廣明松本 剛史俵 功
著者情報
ジャーナル 認証あり

2022 年 63 巻 3 号 p. 224-228

詳細
抄録

非典型溶血性尿毒症症候群(atypical hemolytic uremic syndrome, aHUS)は,先天性あるいは後天性の補体制御の異常と,それに伴う全身性微小血管塞栓を来す致死的な疾患である。ウイルス感染など免疫賦活を契機に溶血発作を引き起こすことが報告されている。症例は38歳男性,受診7年前にC3遺伝子異常を伴うaHUSと診断されていた。来院3日前にCOVID-19と診断された。自宅療養方針となっていたが,翌日から尿が茶褐色となり,尿量減少を自覚したため,当院受診となった。COVID-19によるaHUSの溶血発作と診断し,eculizumab 900 mg/bodyの単回投与を行い,溶血発作は速やかに改善した。COVID-19がaHUSの溶血発作を生じる症例は複数例報告されており,eculizumabの治療が溶血発作のみならずCOVID-19の重症化予防にも効果がある可能性が指摘されている。発症早期からのeculizumab治療導入の有効性を示唆する症例であり,報告する。

著者関連情報
© 2022 一般社団法人 日本血液学会
前の記事 次の記事
feedback
Top