臨床血液
Online ISSN : 1882-0824
Print ISSN : 0485-1439
ISSN-L : 0485-1439
特集:How I manage CML ―アンメットニーズに対する私の方針―
慢性骨髄性白血病における初回治療選択のキーポイント
木村 晋也
著者情報
ジャーナル 認証あり

2026 年 67 巻 2 号 p. 130-141

詳細
抄録

慢性骨髄性白血病(CML)はBCR::ABL1融合遺伝子を原因とし,チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の登場により長期生存が可能となった。現在,日本ではimatinib(Glivec®),dasatinib(Sprycle®),nilotinib(Tasigna®),bosutinib(Bosulif®)に加え,STAMP阻害薬asciminib(Scemblix®)が初回治療に使用可能である。それぞれ効果や有害事象が異なり,治療選択には年齢,併存疾患,心血管リスク,妊孕性,服薬の利便性,経済性など多面的な因子を考慮する必要がある。近年は無治療寛解(TFR)の達成を目標とした戦略が進み,imatinib,dasatinibやnilotinibで多くの臨床試験が行われてきた。さらに,TKIの低用量や漸増法など忍容性を重視した治療の工夫が報告されている。今後は免疫学的背景の解明や新規分子標的薬の活用により,TFR維持率のさらなる改善も期待される。本稿では,主に慢性期CMLの初回治療薬選択に関する最新エビデンスと実臨床での考慮点を包括的に概説する。

著者関連情報
© 2026 一般社団法人 日本血液学会
前の記事 次の記事
feedback
Top