林業経済
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農林業センサスの複数回調査から見える林業経営体動向と調査体系が抱える課題(論文)(特集 新しい農林業センサスは林業の何を明らかにしうるか?)
林 宇一 藤掛 一郎
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2025 年 78 巻 4 号 p. 2-18

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抄録
2010年から2020年までの農林業経営体調査を経営体レベルで接続させ、連続する調査間での各林業経営体の参入、継続、退出状況について明らかにした。まず、2010年、2015年、2020年の間をつなぐ構造動態マスタは整備が進み、同じ経営体であるはずなのに接続できないといった状態は大きく改善されていた。継続した林業経営体は、該当要件の変遷を分析した結果、保有山林経営体が受託作業・立木買い経営体にもなりやすかった。他の経営形態分類から生産森林組合への移動が相当数見られるなど、解釈が難しい結果も見られた。また、林業経営体に該当する経営体への捕捉状況を測るために、都道府県及び都道府県の各林業公社を対象に捕捉状況を分析した。結果、都道府県も林業公社もすべてが客体候補になってはおらず、客体候補であった林業公社はすべて林業経営体に該当していた。調査時点における対象への調査脱漏を回避し、より正しい調査結果を得る方法として、林業界の動向を踏まえた丁寧な調査設計の必要性を指摘した。
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© 2025 一般財団法人 林業経済研究所
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