利尻研究
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礼文島のリシリコンブSaccharina japonica var. ochotensisにおける水温と現存量の関係
川井 唯史 秋野 秀樹品田 晃良
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2024 年 43 巻 p. 1-7

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抄録
1993~2018年に礼文島津軽地区の海岸で2年目のリシリコンブSaccharina japonica var. ochotensisの現存量を調査した.気象庁による北海道宗谷地方日本海沿岸の海面水温と2年目藻体の現存量の関係を解析したところ,調査前年4月,5月,6月の各月平均水温と現存量には有意な負の相関関係があった.調査した現存量と礼文島におけるリシリコンブ漁獲量は有意な相関があり,また宗谷地区全体のリシリコンブ漁獲量とも有意な相関があった.1993~2018年において4月と5月の平均水温は上昇する傾向があった.春季から初夏の低水温は翌年の2年目コンブの比較的高い漁獲量と関係しているものと考えられる.
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© 2024 利尻町立博物館、著者
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