近年,新しい科学技術,とりわけ自動言語処理技術の発展により外国語としてのフランス語教育の新たな可能性が広がっている。本論文は,その技術を活用した語彙難度の自動評価に関する取り組みをいくつか紹介するものである。まず,文章を自動で分析し全体の可読性を予測することができるリーダビリティー公式について記述する。これによるFLEへの貢献ついて議論し,ディープラーニング技術に基づくFLEに特化した新たな公式を提示したい。次に,複数言語を対象に,ヨーロッパ言語共通参照枠 (CECR) のレベルに応じた語彙頻度情報等の語彙リソースを提供するCEFRLexプロジェクトを通して,さらに語彙に焦点を当てた議論を行う。最後に,この頻度情報を用いて,テキスト中の単語のCEFRレベルを予測する方法について述べる。