2014 年 67 巻 p. 50-70
本稿では、19世紀初期の「アーキビスト」アルヴィドソンやグロンブロードらの情報アクセス環境を整える活動をとりあげる。次の内容が扱われる。最初に、いかにアーキビストや図書館員がフィンランド及びスウェーデンの公文書を持ち得たか。第二に、フィンランド人アーキビストはどのようなアーカイブズの知識をスウェーデンで学んだか。第三に、どのようにアルヴィドソンはフィンランドに関係のあるアーカイブズ資料について考えていたのか。第四に、いかにグロンブロードは、人々がフィンランド研究を進めるよう、アーカイブズ資料を扱ったのか。最後に、上述したことと関連し、私たちはどのようなフィンランド関係のアーカイブズ資料にインターネットを通じアクセスしうるのか。