2022 年 23 巻 p. 16-44
高速撮像観測装置の登場により,光学赤外線天文観測データアーカイブシステムが公開するデータ数は近年著しく増加している.本論文では,光学赤外線天文観測データアーカイブシステムにおけるデータ数の巨大化が検索速度に与える影響及び,検索速度の高速化を実現するためのデータベースの設定とデータベーステーブルの構成について調査した.高速撮像観測装置Tomo-e GozenのデータアーカイブシステムであるSMOKA/Tomo-e Gozenシステムを調査の対象とし,当システムの各検索機能(ピンポイント検索,ラフ検索,カレンダー検索)について実験をおこなった.これらの実験結果を報告し,データ数が巨大な光学赤外線天文観測データアーカイブシステムの最適なデータベースの設定等について論ずる.