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Online ISSN : 2436-7842
血管炎性ニューロパチーの診断
神田 隆
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2023 年 3 巻 2 号 p. 58-64

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抄録

血管炎性ニューロパチー(血管炎性末梢神経障害)は,末梢神経軸索の虚血による梗塞が本態です。すべての血管炎で発症するわけではなく、末梢神経障害発症のキーになるのは障害された血管の太さで、小~細動脈が傷害されたときに血管炎性ニューロパチーが発症します。小~細動脈が障害される代表的な血管炎は抗好中球細胞質抗体(anti-neutrophil cytoplasmic antibody : ANCA)関連血管炎です。末梢神経における「時間との勝負」の救急疾患です。診断治療が遅れると永続する神経障害にいたってしまう一方で、治療介入が早いと数日で寛解することが期待できます。今回、発症メカニズムおよび診断について概説し、簡単なチェックポイントを 3 つ紹介させていただきます。

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© 2023 (一社) 腎臓血管加齢医療研究機構
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