ループス腎炎は、全身性エリテマトーデス(SLE)に合併する腎病変で、免疫複合体の沈着により惹起される。糸球体病変が多くみられるが、尿細管間質や血管病変を伴うことも多く、その程度や病変部位は個々の患者により多種多様である。ループス腎炎の組織分類にはInternational Society of Nephrology/Renal Pathology Society (ISN/RPS)の分類(2003年、2018年改訂)が使用され、多くの施設でそのClass分類により診断・治療が決定されることから、本分類を中心に解説する。