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Online ISSN : 2436-7842
川崎病モデルマウスに対する抗ApolipoproteinA2 抗体の有効性
伊藤 吹夕 鈴木 和男
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2024 年 4 巻 1 号 p. 4-8

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抄録

 難治性疾患である血管炎症候群の1つ川崎病は大量免疫グロブリン静注療法 (IVIg療法) が有効である。しかしながら大量投与のため病因分子の特定が困難であり、かつヒトの血液を原料としていることからより安全な“人工ガンマグロブリン製剤”の開発が求められている。そこで我々の研究チームではヒトのリンパ球からIgG遺伝子フラグメントの組換え体をクローニングしライブラリーを確立、MPO-ANCA関連血管炎モデルマウスを使って低容量で治療効果のある1クローン(VasSFと命名)の選択に成功した。そしてその標的分子がApolipoproteinA2であることも突き止めた。さらに川崎病モデルマウスにも有効性を示したので報告する。

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© 2024 (一社) 腎臓血管加齢医療研究機構
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