抄録
本調査では,大学生・高専生480名に対して,フェイクニュースに対する認識を調査し,専門家の意見と比較した.結果,メディアリテラシー教育を通して,情報を受けとる自分自身が情報の事実確認をする姿勢が必要であるという点で専門家と大学生の意見が一致した.また,半数程度の学生は,SNSの運営者がフェイクニュースを管理するべきという考えを持っているのに対し,専門家はフェイクニュースの削除基準などを明確しなければ情報統制につながると述べている.そのため,中学校の公民の授業でフェイクニュースについて取り扱い,フェイクニュースを発信・拡散しない姿勢を形成するべきだと結論付けた.