抄録
1981年11~12月に筑波宇宙センター内で行った合成開口レーダの地上実験で取得したデータを分析し,衛星搭載用システムを設計する際のパラメタ決定のための基礎的資料を得た。まず,アンテナ寸法に関係するSA比の必要最低値を知るべく,SA比と画質との関連データを取得し,また,送信電力を軽減するために,SN比をどの程度まで下げられるか,衛星上のデータ取得に必要な最小量子化ビット数は吟くらか,など衛星搭載用合成開口レーダの設計に資する事項について,この実験データにもとついて考察した。次に,衛星に搭載するという条件から,位置,姿勢に関する情報と画像処理との関連を検討するため,地上実験において,装置の姿勢およびターゲットまでの距離が誤っている場合の測定を行い,このデータをソフトウエアによって補正する効果を確かめた。