1992 年 31 巻 3 号 p. 197-202
1991年9月,北方領土の択捉島,色丹島および国後島の環境調査として・飲料水,河川水,温畢水の溶存無機化学成分の分析を行った、 北方領土には大気汚染も重金属汚染も農薬汚染もなく,環境地球化学的バックグラウンドを求めるフィールドとして最適であった。しかし,住居地域においては水産加工工場の廃水や島民の生活雑排水による河川,湖沼,海洋の水質汚濁は深刻な状態であった。調査の結果,天然水の川水を処理することなく飲料水としている水道水は,ほとんどの試水において日本の水道水の水質基準以上のCOD,アンモニウムイオンおよび重金属が含まれており,生活雑排水によって汚染されていた.