安全工学
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安全工学_2018_5
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会告
安全への提言
総説
  • 松尾 瞳, 古賀 裕貴, 上田 邦治
    2018 年 57 巻 5 号 p. 338-345
    発行日: 2018/10/15
    公開日: 2018/10/15
    ジャーナル 認証あり

    「定量的リスクアセスメント(Quantitative Risk Assessment,以下QRA)」は,主に海外で,製油所やガス処理,液化天然ガス(LNG)プラントなどの建設を計画する際にしばしば実施される,リスクアセスメントの手法のひとつである.名前だけ見ると「リスクを定量的にアセスする」という漠然としたものであるが,ここで言うQRA は,広義にリスクを定量的に見積もるアセスメント手法を包括して指すというよりは,狭義にある特定のリスク(事故による人の死亡リスク)を計算するスタディを指すのが通例である.本稿では,プラントの設計段階などに実施されるQRA で取り扱うリスクがどのようなものかとその求め方について概説する.

  • 中山 穣, 本間 真佐人, 竹田 宜人, 熊崎 美枝子
    2018 年 57 巻 5 号 p. 346-353
    発行日: 2018/10/15
    公開日: 2018/10/15
    ジャーナル 認証あり

    本稿は,日本のプロセス安全に関するリスクコミュニケーションの実態を報告した.具体的には,化学企業が発行するCSR レポートや行政による研究実践活動,地域対話の内容を整理することで,これまでのリスクコミュニケーション活動を調査した.また,過去発生した事故の報道調査により,事故件数や被害状況を調査した.実態調査の結果,地域社会のステークホルダーによるリスクコミュニケーションという視点が不足していることがわかった.また報道調査結果より,工場敷地外に影響を及ぼす事故が年間1 回程度の頻度で発生していることが明らかとなった.当該リスクに対応するためには,化学企業だけではなく行政や地域住民等の地域社会のステークホルダーによる双方向コミュニケーションを通して,フィジカルリスクを地域社会としてマネジメントすることが必要である.したがって,平時から地域社会のステークホルダーがフィジカルリスクに関するコミュニケーション活動を実施することが望まれる.

  • 玉虫 完次
    2018 年 57 巻 5 号 p. 354-361
    発行日: 2018/10/15
    公開日: 2018/10/15
    ジャーナル 認証あり

    米国法規制の解釈を誤ると,化学物質や製品の販売に支障が生じるのみでなく,経営にも悪影響を及ぼすことがある.このような事態を回避するためには,法規制に適合する製品を製造しなければならない.米国では,2016 年に40 年ぶりに主要化学物質規制であるTSCA の大改正があり,化学物質規制の近代化に向けて,規制が大きく変わろうとしている.規制の詳細はこれから確立されるが,最近の米国の化学物質規制の特徴は,化学物質の安全性だけでなく,化学物質の使用方法や用途,さらには,エンドユーザーでの化学物質の安全性確認が重視されている.このような法規制に対応するためには,米国に輸出される化学物質がどのように使用されているかを理解してから,法令遵守製品を設計・製造することが重要である.化学物質の輸出から現地生産までの工程に沿って重要な法規制を示した.今後の製品設計や輸出のお役に立てて頂ければ幸いである.

  • 兼本 茂
    2018 年 57 巻 5 号 p. 362-369
    発行日: 2018/10/15
    公開日: 2018/10/15
    ジャーナル 認証あり

    計算機技術の飛躍的な進歩によって,複雑でソフトウェア集約的な工学システムが日常化している.そこでは,より便利な機能を提供するために,人・環境・インターネットと工学システムの間の複雑な相互作用が必然的に増えてくる.同時に,この複雑な相互作用の欠陥による事故も増えているが,このような事故を事前に予測し安全設計に組み込むには,従来の安全分析法だけでは不十分で,システム全体をみたシステム思考(システミック)アプローチが必要になる.この一つとして,N.G.Leveson はシステム理論に基づく安全分析法(STAMP/STPA)を提唱しているが,これを使いこなすには,この方法論の背景にあるシステム思考の考え方を十分に理解しておくことが大事になる.本論文では,この分析手順をいくつかの具体例を通して解説してゆく.

論文
  • 山口 晋一, 小林 延至, 白坂 成功
    2018 年 57 巻 5 号 p. 370-379
    発行日: 2018/10/15
    公開日: 2018/10/15
    ジャーナル 認証あり

    近年のシステム開発は大規模・複雑化の一途を辿っており,多様なシステム構成要素が複雑に関係して いる.その状況下においても,従来の安全分析手法が利用され続け,システムが深刻な事故や損失を引き起こしている.そのため,システムの構成要素間の相互作用に着目した新しい安全解析手法STAMP/STPA が注目されているが,特に日本では,まだ広く利用されるに至っていない.近年の深刻な事故や損失は,要件定義工程起因のものが増加している.本研究では,この工程でのSTAMP/STPA の適用に着目し,開発早期でのより安全性の高いシステム開発を目指して,STAMP/STPA の現場適用に効果的な,要件定義書へ追記する記載項目及びその記載ルールと,その適用プロセスを示した.そして,放射線治療装置へ適用することで,現場適用の課題の解決方法を提示することができた.

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