2008 年 47 巻 6 号 p. 396-401
住友金属工業(株)では1998 年に安全体感教育設備を常設して体感型の安全教育を開始した.危険な状態を見せたり聞かせたりすることよりも,体験させることに重点を置き,身に染み込ませた感覚を実際の作業における安全行動に結びつけようとする教育である.安全体感教育は,社外からの受講者を受け入れたこともあり,全国に広まりを見せているが,「危険を安全に体感させる」ことなどの課題もある.この他,住友金属工業(株)では,座学での安全衛生教育に経験型の教育を取り入れている.安全な行動が当たり前のこととしてできる人材の育成を目指したこれらの教育について紹介する.