2009 年 48 巻 6 号 p. 401-406
静電気放電は,依然として爆発・火災の着火源および半導体・電子デバイスの生産障害要因として軽視すべからぬ地位を占めている.静電気災害の発生過程は多岐にわたっているが,災害が多発する作業・工程に関しては,静電気対策のための用品類および危険性評価方法が国内外の規格および指針として制定されている.本報では,国内の静電気の発生状況を俯瞰するとともに,静電気関連障災害に関係する規格類の整備状況および動向を履物,衣服,フレキシブルコンテナ,除電器および粉じんの最小着火エネルギー測定法を中心に解説する.