安全工学
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論文
爆発物検出における統合モデルの構築
宮尾 知幸・荒川 正幹・船津 公人
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 49 巻 1 号 p. 11-19

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抄録

近年,世界各地においてテロの危険性が増している.テロの標的となりやすい大規模集客施設において,爆発物や危険物を発見することは,人々の安全・安心を確保する上で重要であるが,満足する成果をあげているとは言い難い.その一因として,一つの検出器での精度向上の限界が挙げられる.また,実用的な観点から見ると,検出精度を高めつつも,検出時に人の流れを妨げないようにする必要がある.そこで本論文では,爆発物検出における統合モデルの構築を提案する.これにより,検出精度が高く,実用的な爆発物検出システムの実現が可能になると期待される.ケーススタディとして,ミリ波を用いた検出器,VUV-SPI-TOFMS を用いた検出器,中性子スペクトルを用いた検出器に関する統合モデルの構築を行い,検出精度が向上することを確認した.

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© 2010 特定非営利活動法人 安全工学会
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