安全工学
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災害事例分析
業務用生ごみ処理施設の爆発災害―その2:測定
八島 正明・水谷 高彰
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 49 巻 2 号 p. 115-119

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抄録

その2 では,原因究明のために行った発熱開始温度測定,最低着火温度(くすぶり温度)測定,模擬着火実験,部材の軟化する温度測定等を述べた.現場から採取した試料との吸発熱挙動の比較のため,食品の代表的な油脂成分であるパルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,リノール酸を使用した.DSC 測定による発熱開始温度は,現場採取試料170℃,パルミチン酸223℃,オレイン酸186℃,そしてリノール酸125℃であった.リノール酸の値が際立って低いことがわかった.おがくずを5 から50 mm まで堆積させ,くすぶり温度を測定した結果,着火温度が330 から240℃に低くなることがわかった.

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© 2010 特定非営利活動法人 安全工学会
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