安全工学
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次世代エネルギーの現状と安全性 特集
ビームダウン式太陽集光装置でソーラー水素製造
金子 宏
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2014 年 53 巻 6 号 p. 431-437

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抄録
水素は主に化石燃料の改質により製造されており,CO2 排出削減の観点から,将来的には再生可能エネルギーから生産することが望まれる.再生可能エネルギーのひとつである集光太陽熱を用いた二段階水分解反応は,反応器内において高密度の太陽エネルギーを化学エネルギー(水素)に変換することが可能であり,CO2 フリーのソーラー水素を大量に製造することが期待されている.太陽エネルギーを有効利用し,ソーラー水素の製造単価を低減するためのエネルギー変換効率向上のカギは,二段階水分解反応用金属酸化物と太陽反応器の性能である.国内の大学が所有する太陽集光システムとしては唯一となる,宮崎大学のビームダウン式太陽集光装置を使用した金属酸化物と太陽反応器の開発の現状と,研究開発における安全対策について述べる.
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© 2014 特定非営利活動法人 安全工学会
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