安全工学
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河川油濁対応の課題・集油について
佐々木 邦昭
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キーワード: 河川油濁, 集油, 簡易堰
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2015 年 54 巻 1 号 p. 61-65

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抄録

内陸部・河川では,毎年1 千件以上の油流出事故が発生している.これらの事故では,水路に油が流入し長期間薄い油膜を作る事が多い. この様な場合,水路で集油して油層を確保してから,物理的に回収することになる. 従来実施されている集油方法は,土嚢を設置,オイルフェンスを展張,コンパネ板で堰を作る,これらを併用する方法が一般的にとられていた.これらの方法で油が集積すると,油吸着材,油回収装置による回収ができる.しかし,現実は即応性,効果性,重労働等の課題が伴い,必ずしも成功例が多いとは言えず,教訓が残されていた. これらの教訓を基に,木製のV 型堰を作り川に浮かべてみた.木製の平板は,1 枚では寝て浮くが,2 枚をテープで連結し両端をロープで支えると,V 字形に浮いて堰になる.この実験と観察された現象について紹介する.

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