2022 年 61 巻 6 号 p. 408-414
2050 年のカーボンニュートラルに向けた水素社会の実現に不可欠な水素インフラの一つである水素ステーションについては,現在,商用ステーションが約160 箇所運営されている.また,第6 次エネルギー基本計画では,2030 年に1,000 箇所の目標が掲げられている.82 MPa という超高圧の水素を取り扱う水素ステーションの設備の特徴や水素の特性を示した上で,水素ステーションを市街地に設置することを可能とした高圧ガス保安法や一般高圧ガス保安規則等の規制の体系とその中で求められる安全対策などに関する技術基準について説明する.その上で,事業者の建設費や運営費の軽減に直結する規制の見直しに関して,NEDO 事業で取り組んでいる各種技術検討の内容とその成果を活かした規制見直しの実例などを紹介する.