2024 年 63 巻 1 号 p. 39-43
産業現場における爆発・火災災害では,労働者や生産設備への被害が生じる.その被害の程度は,爆発・火災がどのように進展したかによって大きく変わる.そこで,労働安全衛生総合研究所の爆発火災データベースを用い,その災害での事象の進展はどのようであるかの分析を行った.その結果,主事象はガス爆発が多いこと,事象の進展は,爆発から火災へは多いがその逆は少ないこと,作業工程別の件数の割合は,バッチ操作中が半分弱,連続運転中が約1/4 を占めること,作業工程によって事象が多重に進展する割合が異なることなどを見いだした.