産婦人科の進歩
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臨床研究
低用量ピル投与の現況
松本 安代山辺 晋吾浅原 彩子横田 光萬代 喜代美出田 和久
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2006 年 58 巻 2 号 p. 130-135

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抄録
 2004年5月~2005年4月に茶屋町レディースクリニックで低用量ピルを処方された患者1088人を対象に,低用量ピル内服の目的,服用の契機を調査した.対象患者の年齢は27.5±5.8(Mean±SD)歳で,その内訳は避妊目的が372人(34.2%),副効用目的が600人(55.1%),その両者目的が116人(10.7%)であった.副効用のなかでは月経痛(54.9%),月経不順(42.3%)の改善目的が多く,PMS(19.4%),にきび(16.3%)の順であった.30歳未満では避妊目的がもっとも多く,30歳以上では副効用が主な目的であった.低用量ピル内服の契機はインターネット情報が614人(56.4%),医師の勧めが236人(21.7%),家族・友人の勧めが138人(12.7%),新聞・雑誌情報が86人(7.9%)であった.当調査の結果から副効用を目的とする低用量ピル内服者が多く,インターネットが重要な情報源となっていることがわかった.〔産婦の進歩58(2):130-135,2006(平成18年5月)〕
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© 2006 近畿産科婦人科学会
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