1971 年 23 巻 1 号 p. 1-14
切迫流産428例を材料として, 来院時, GravindexによるHCG半定量を行い, 胎児の生死を判定した上, 切迫流産に対する従来の治療法を厳格に行なった場合と, 従来の治療法を一切止めてHCG値により, 経過を観察するに止め, 正常の生活を行なわせた場合との間の効果の比較を行なった所, その結果は両者間に全々差を認めず, 胎児生存と判定した例ではほとんどが8ヵ月以上まで妊娠を持続し得たし, 胎児死亡と判定した例は全部が流産に終った.
以上の結果を従来の文献と照し合せて検討を行なった.