産婦人科の進歩
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子宮頸癌患者血中の単純ヘルペスウイルス中和抗体価について
石黒 達也尾崎 良克
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1978 年 30 巻 1 号 p. 9-13

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抄録

単純ヘルペスウイルス(HSV)には, typc-1とtype-2があり, いずれも女性性器ヘルペスの原因と考えられているが, 今回我々は, 子宮頸癌とHSVの因果関係を血清疫学的に検討した.
子宮頸癌患者のHSV-1中和抗体価は, 健康婦人の同中和抗体価と差がなく, 血清疫学的にHSV-1と子宮頸癌の間には特に因果関係がないと考えられた. 一方, HSV-2中和抗体価は, 子宮頸癌のうち特に浸潤癌で有意に高く, 子宮頸癌のprogressionが過去のHSV-2感染の影響をうけているものと推測された.

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© 近畿産科婦人科学会
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