山陽論叢
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生活意識と被服購買行動の因果関係
隈元 美貴子柳田 元継
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 24 巻 p. 27-34

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抄録

本研究では、対象者を大学生とし、生活意識と被服購買行動との間に因果関係がるかどうかを明らかにすることを目的とし、アンケート調査を行った。生活意識を測定する64項目への反応を因子分析したところ、「充実感」、「健康意識」、「身だしなみ」、「不信感」、「向上心」、「家族」の因子を抽出した。また、被服購買行動を測定する38項目への反応を因子分析したところ、「自己変容」「デザイン性」「低価格志向」「TPO重視」「必要性」「同調性」の因子を抽出した。ここで、生活意識と被服購買行動の因果関係を明らかにするため、共分散構造分析を行った。適合度指標は、GFI=0.945, AGFI=0.909, RMSEA=0.050を示し適合度が非常に高いと言える。潜在変数間のパス係は、生活意識の「身だしなみ」から被服購買行動の「自己変容」へのパス係数は0.72、また、被服購買行動の「デザイン」へのパス係数は0.70と正の因果関係を示した。以上の結果から、今回対象とした大学生において、身だしなみに気をつかう生活意識があると、被服購買行動において自己変容を意識したり、デザインを気にしたりすることが明らかになった。

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© 2018 山陽学園大学・山陽学園短期大学
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