山陽論叢
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最新号
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  • 大賀 由花
    2021 年 27 巻 p. 1-16
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国の65歳以上の高齢者人口は、2040年には35.3%になることが見込まれ、高齢者が趣味や生きがいなどを実行できる状態を維持できることが期待される。本研究では、今後の看護基礎教育における高齢者看護学に活用することを目的として、アクティビティケアのプロセスとその内容に関する文献研究を行った。医学中央雑誌Web版にて「アクティビティケア」としてキーワード検索を行い、得られた文献を精読し、最終的に10編の文献を研究対象とした。対象論文を精読し、アクティビティケアの効果、得られた知見、アクティビティケアに関する今後の課題についてデータを抽出し、質的統合法(KJ法)を参考に、データからラベル作成、グループ編成、図解化にて質的な統合を試みた。その結果、帰納的に「計画」「実践」「確認」「評価」というPDCAサイクルを表す結果となった。「計画」において、【アクティビティケアの基礎知識の修得】【環境調整】【対象理解】【認知症高齢者の看護】【援助者自身の理解】という多くの知識や情報を得ることが特徴として挙げられた。また、「確認」において、【対象者の変化】【ADL/QOLの向上】【援助者の変化】が<対象者と援助者の心的融和>と<コミュニケーションの促進>を生み出し、【相乗効果による心的融和の促進】から【主体的学習行動】へ結ばれ、これらが相互に影響し合い好循環を生み出していることが推察された。また、アクティビティケアの内容としては、個々の対象者の特性や選好に添ったケアであることを考慮し、「その人らしさ」を尊重するケアとして個別アクティビティの観点から生活全般を整え、活動を支援するケアが求められていると推察された。
  • ベッド,段ボールベッド,フロアーマット,ブルーシートの比較
    久我原 朋子, 大西 智行
    2021 年 27 巻 p. 17-31
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    寝たきりの合併症に褥瘡があり,仙骨部は褥瘡の好発部位である。自然災害時などに避難所で段ボールベットが利用される場面がある。本研究では今後の褥瘡予防に役立てる知見を得る目的で,研究協力が得られた5名に携帯型接触圧力測定器・PalmQ(パームQ®)を用いて,仰臥位で仙骨部の体圧測定を病院用ベッドと,段ボールベッド,ジョイント式フロアーマット,ブルーシート上で測定し比較した。仰臥位時,仙骨部の体圧(Mean±SD,25~75%,単位:mmHg)は病院用ベッド上(58.8±18.2,54~68)と比較し段ボールベッド上(103.2 ± 7.7,87~118,p=0.001),ジョイント式フロアーマット上(134.8± 57.9,90~193,p=0.001),ブルーシート上(153.2±37.9,140~181,p=0.001),それぞれ統計学的有意に高値であった。本研究の結果から,褥瘡予防の観点から,段ボールベット,ジョイント式フロアーマット,ブルーシートを使用する時に,寝具の利用と工夫,体位変換を頻回に行う,臥床時間を最小限にする等の体圧負荷軽減の対策が褥瘡予防のために重要であると考えられた。
  • 中木 里実, 江口 瞳
    2021 年 27 巻 p. 33-42
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    急性期の一般病棟では,終末期のがん患者ばかりではなく,重症患者や周手術期の患者の検査・治療という診療の補助や日常生活の援助において,看取りを経験することもしばしばである.そのような状況の中,病院で最期を迎える患者および家族に対して,本人と家族が納得したうえで後悔のない最期を迎えるための終末期支援が求められている.本研究の目的は,我が国の急性期看護における終末期ケアの現状と課題を,先行研究により明らかにすることである.「医学中央雑誌Web版により,「急性期」,「終末期orターミナル 」,「看取り」のキーワードで,2009年から2020年の10年間に発表された原著論文をもとに検索し,除外基準により選定した結果,22件が抽出された.内容分析の結果,急性期病棟における終末期ケアでは,「スピリチュアルペインには明確に意識を向けていない」「トータルペインの視点からは疼痛管理をしているとは言えない」現状があった. 急性期病棟という重症者の対応や緊急性の高いケアを優先させなければならない多忙な日常の業務の中で,終末期患者とじっくり関わって患者及び家族が納得のいく最期を迎えるための意思決定への支援の難しさが明確となった.また様々な制限がある多忙な業務の中で,適切な終末期ケアができているが自信が持てないでいることが明らかとなった.終末期患者の情報について共有したり話し合えるような終末期ケアカンファレンス等を定期的に持てるような場づくりや,看護師が実践に結び付けて行けるように,終末期がん患者へのケアについての十分な知識ならびに技術の習得の機会を設ける等の教育環境を整えていく必要性が示唆された.
  • 北村(難波) 亜希子, 藤田 小矢香
    2021 年 27 巻 p. 43-53
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    妊孕性知識と性的自己意識に影響要因を明らかにするため、平成29年12月看護系大学と看護専門学校の看護系女子学生の688名に性的自己意識と妊孕性を調査回収した18~24歳の386名(56.1%)を分析し1)交際経験あり321名(83.1%%)は平均交際2.45名、交際1~12名、性交経験196名(50.8%)のうち186名(94.9%)は避妊を実施し、避妊方法はコンドーム184名(98.9%)、低用量ピル(OC)11名(5.91%)、平均初交年齢17.7歳であった。2)性的自己意識は、「初交年齢」β=0.319(P=0.006)、「交際経験」β=0.128(P=0.046)、「不妊症原因の知識」β=0.143(P= 0.048)と正の相関があり、「クラミジア初期症状の知識」β=-0.208(P=0.000)、「HIV検査場所の知識」β=-0.257(P=0.032)と負の相関があった。妊孕性がもたらす影響を広く捉える性教育の充実と拡大が求められる。思春期からの過渡期にあり親密な人間関係の構築や性行動が開始される年齢までには正しい情報を収集し選択できるよう、妊孕性に関する知識や情報の充実とともに性的自己意識を高める必要が示唆された。
  • 上地 玲子, 松浦 美晴
    2021 年 27 巻 p. 55-65
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 古地図リサーチを中心に
    班 偉
    2021 年 27 巻 p. 67-82
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • その普遍性と特殊性
    山根(吉長) 智恵
    2021 年 27 巻 p. 83-95
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • Stephen M Ryan
    2021 年 27 巻 p. 97-106
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • アンケート調査から見えてきたもの
    田辺 大藏
    2021 年 27 巻 p. 107-115
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 松浦 美晴, 上地 玲子
    2021 年 27 巻 p. 117-125
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 岩本 隆志, 神戸 康弘
    2021 年 27 巻 p. 127-134
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 地元・Uターン・Iターンの特徴と最適割合
    神戸 康弘, 岩本 隆志
    2021 年 27 巻 p. 135-150
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 建井 順子
    2021 年 27 巻 p. 151-163
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    新型コロナウイルス感染症が深刻化するにつれ、経済社会の根幹を支える人々を総称する「エッセンシャル・ワーカー」という用語が多用されるようになった。しかし、なぜそうした定義が存在するのか、また、そうした定義に含まれる人々に何が必要とされているのか、という点において、人々の理解は不十分である。本稿では、米国と英国を参考にしつつ、「エッセンシャル・ワーカー」という定義は何を目的として設けられ、具体的にどの産業に属する誰が該当するのか、またそうした労働者の特徴とは何かを検討する。こうした作業を行うことにより、定義の目的を明確化できると考えるからである。さらにこれにより、他のOECD諸国に比べて国家主導の包括的政策が弱く、各自治体、各医療機関の現場の裁量幅が大きい我が国のコロナ対策への示唆を得る。
  • 白井 信雄
    2021 年 27 巻 p. 165-179
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    カーボンゼロ社会に向けたライフスタイルと社会の転換が求められるなか、人の考え方の転換を狙いとした対話を用いた政策手法の開発と普及が期待される。 本稿は、カーボンゼロ社会の実現に向けた対話のデザイン及び実践、評価を図ることを狙いとする研究の中間報告である。「対話」の定義と特徴を整理し、多様なタイプの「対話」を、カーボンゼロ社会の実現に向けた手法として適用する可能性を考察した。本稿の要点は次の通りである。1)対話とは、「他者との話しあいとわかりあいを通じて、他者、自分、関係、社会を変えていくこと」だと定義することができる。2)対話は、①対話型の教育・授業、②哲学対話、③療法・カウンセリング、④組織経営における対話、⑤地域づくりにおける対話といった5つのタイプに分けられる。3) 5つのタイプの対話に共通する特徴として重要な点は、①他者への傾聴と理解のうえで批判的に創造する、②対話の再帰により自己の内省を深める、③共に生きることを楽しむ社会を目指すことである。4)カーボンゼロ社会を目指す対話を、5つのタイプの対話毎に構想することができる。地域づくりにおける対話と哲学対話を組み合わせる等、新たな対話の手法を開発し、実践と評価、改良と普及を進めることが今後の課題である。
  • 児玉 太一
    2021 年 27 巻 p. 181-188
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は本学こども育成学科の学生を対象とした, 造形表現科目のオンラインにおける学習支援を目的とした題材の制作と研究である。絵や工作などの造形表現の活動においては, 絵の具をはじめとする画材や用具の使用が前提であり, コロナ禍における学生の自宅待機期間には, 最小の材料や用具で題材を提示する必要があった。この状況下において, 全国各所で実践されていた様々な題材の事例調査や美術・造形教育に関わる教員との情報共有を行ない題材の選定を行なった。本論では筆者が取り上げた題材と, VODによるオンライン授業の制作方法について示すとともに, 結果としての学生作品とワークシートから考察を行なった。
  • 権田 あずさ, 児玉 太一, 岡田 典子, 谷村 紀彰
    2021 年 27 巻 p. 189-204
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/09/11
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】本研究では,本学科のオンライン授業への取り組みを報告するとともに,学生への質問紙調査により,オンライン授業の現状と課題を把握することを目的とした。 【方法】通信環境に関する学生の実態調査を踏まえ,オンライン授業に適したツールについて検討した。また,本学科に在籍する学生150名(1年生81名,2年生69名)を対象に,オンライン授業に関する質問紙調査を実施した。 【結果】①学生が主に利用しているインターネット端末はスマートフォンであり,PCの所有率は低かった。②スマートフォンとの親和性の高いGoogle Classroomをオンライン授業ツールとして採用した。③オンライン授業で困っていることとして「課題が多い」の回答割合が極めて高かった。④オンライン授業でよかったこととして「自分のペースで学習できる」と回答した学生の割合が最も高かった。⑤ボランティア活動や子育て支援行事等が中止となり,直接子どもと関わる機会がもてなかったことは,保育者を目指す学生にとっては大きな機会損失であったことが明らかとなった。
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