抄録
近年,水稲農家が飼料としてトウモロコシ子実を生産する事例が散見される。そこで,トウモロコシ子実を生産する際に参考となる情報を提示することを目的として,米麦大豆用の循環式乾燥機での乾燥試験と市販水分計による測定値と絶乾法の比較を行い,以下の知見を得た。
循環式乾燥機でトウモロコシ子実は乾燥可能であった。大豆設定では,仕様上,しわ粒防止機能で点火しない場合があるため,その際には,水分計は取外し,小麦設定でタイマー運転を行うことで乾燥作業が可能である。通風温度が高いと乾減率が大きい傾向が確認され,小麦設定での乾減率は1~2 %/h の範囲であった。除水量あたりの消費熱量は,5.5~6.0 MJ/ kg で文献値と同等であった。
静電容量式トウモロコシ用水分計として,国内製,米国製の2機種を供試した。両者とも実用上十分な性能と判断されたが,国内製のほうが,ばらつきも少なく絶乾法に近い値となった。
静電容量式水分計の大豆設定,大豆用の乾燥機付属水分計については,両者ともトウモロコシ用でないため,表示水分はトウモロコシ用よりも絶乾法との差は大きく,利用する場合には近似式による換算が必要であった。乾燥機付属の水分計のほうが静電容量式よりも近似直線からのばらつきが少なかった。