抄録
実際規模の丸形乾燥ビンと角形のドライストアビンを用いて, 高・低水分生籾を混合しながら入荷籾を処理する場合の水分変化過程をとらえ, 混合貯留乾燥方式の実際への適用を検討した。攪拌あるいはローテーション操作により, 種々の水分籾の混合時において水分移動が行われ, 水分の均一化および分布幅の減少が可能となることが確かめられた。また, 風量比や運転時間等の実測値を用いて混合貯留乾燥方式における水分の変化状況をシミュレーションした結果, 実際の運転状況とほぼ一致した。したがって, 開発されたプログラムにより各施設の設備規模あるいは運営の合理化の検討を一般的に行えることが明らかとなった。