抄録
大規模化により桁行き方向へ長く続く構造物となるガラスハウスについて, 桁行き方向へ地震波が伝搬された場合の屋根面と壁面の変形状況を再現した実物大実験を行った。実験結果のガラスに損傷が発生する変形はS波を表面波と仮定した地震応答解析結果の変形以上であり, 現状のガラス留め方法で特に問題の無いことが確認された。また, 屋根面へ作用する積雪荷重や暴風時の吹き上げ力を再現した実物大実験も行い, 荷重の作用方向による耐力の相違と決定要因を把握し, 得られた耐力と園芸用施設安全構造基準に示されている各地の荷重値との対応を検討した。