2018 年 52 巻 3 号 p. 179-186
女性に限らず,ヒトが「顔の魅力」に対して持つ興味は尽きることがなく,いまだに化粧品消費者ニーズに影響を与え続ける重要なファクターといえるだろう。心理学研究の歴史的観点からみても,「顔の魅力」をテーマとした実験的取り組みの歴史は古く,社会的・学術的な関心の高さを知ることができる。こうした取り組みの多くは基礎的なものであり,メカニズムの解明(なぜその顔に魅力を感じるのか?)を主目的としているが,その根底にあるモチベーションは,得られる(であろう)知見を応用すること(どうしたら顔を魅力的にすることができるのか?)にあると考えられる。第48回SCCJセミナーでは,こうして取り組まれてきた「顔の魅力」をテーマにした研究を概観し,その応用として,メーキャップなどを利用した,研究知見の日常生活場面での取り入れ方について講演を行った。本稿は,その内容をまとめたものである。