日本化粧品技術者会誌
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クレンジングオイルの市場と技術動向について
津田 ひろ子
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2005 年 39 巻 1 号 p. 3-9

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抄録

消費者のメイク実態はここ数年で大きく変化した。それまでの口紅とファンデーション中心のナチュラルメイクに替わって, マスカラを使って目元を強調するメイクが主流となった。この変化に伴いメイク落とし市場も大きく変化し, マスカラ洗浄力に優れるクレンジングオイルの市場が急激に広がった。クレンジングオイルには, 油性基剤とそれを乳化して洗い流すための乳化剤とが配合されている。一般的に, クレンジングオイルに配合される乳化剤には, 安全性や乳化力の高さから多鎖型のノニオンが選択される。しかし, 従来の製剤では水の混入により乳化, 洗浄力が低下することから濡れた手での使用は不可能であった。そこで最近, 濡れた手でも使えるクレンジングオイルが開発された。この製剤は, 油中に水を大量に可溶化できるため, 水が混入しても洗浄力が低下しない。高い水可溶化能を発現するためにはHLバランスを調整すること, およびOH基のような疎油性の高い親水基を持つ活性剤を用いることが重要である。

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