一般的な美白剤の評価法として, 分光測色計を用い, 試験前後の肌色のL値の差を評価する方法が用いられている。しかしこの方法では, 皮膚の微弱な炎症や血行の変化によって色素沈着部位の明度が変化し評価が一定しないことが多いことから, メラニン色素のみを対象とした評価法の確立が必要とされていた。今回われわれは, 滝脇らが開発した分光画像処理の方法を改良し, 色素沈着の濃さや面積を客観的に評価できる手法を考案した。この方法を用いて, 臨床的にも高い美白効果が認められているハイドロキノン製剤の有効性を評価し, 手法の検証を行ったのでここに報告する。